2018年5月30日

◆2018年6月30日 第6回全国地域包括ケア研究会を大分県国東市で開催します。飛行機等を予約してくださいね。

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 2018年6月30日 第6回全国地域包括ケア研究会in大分国東を開催いたします。

 最新の地域包括ケアの実践を紹介いたします。

 詳細はこのブログでお知らせいたしますが、飛行機等を早めに予約してくださいね。

 2018年6月30日13時00分スタート、17時00分終了の予定です。

 場所はくにさき総合文化センター(アストくにさき)。大分空港からバスで30分。

 http://www.city.kunisaki.oita.jp/site/kyouikukage/asuto-kunimsaki.html

 SNSで拡散してくださいね。

(泉田照雄)

2018年4月27日

◆日本人の介護人材の獲得は限界に近づいているようです。外国人採用の準備を進めてください。

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2017年6月24日に開催した人材確保のための情報交換研究会。

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 2017年6月に人材確保のための情報交換研究会を開きました。

 2018年の新卒採用がかなり難しいことになりそうだったので、情報交換をして採用にのぞみました。

 予想通り、2018年の新卒採用は多くの施設が惨憺たる状況です。

 研究会に参加している施設は3つのカテゴリーに別れました。

 A 新卒採用が例年通りできた施設。

 B 新卒採用が去年の半数近くに減った施設。

 C 新卒採用が全くできなかった施設。

 新卒採用が例年通りできた施設はごくわずかです。

 全くできなかったか去年の半数近くに減った施設がほとんどです。

 来年はさらにきびしくなると予想されます。

 BとCのカテゴリーの施設は、今以上のケアの改善、待遇の改善をしなければ新卒採用ができなくなるかもしれません。

 今年の春に日本人の新卒者の採用が全くできなくて、外国人留学生の採用だけできたという法人があります。

 外国人の採用者が日本人の採用者を上回った法人もあります。

 かなり危機的な状況です。

 研究会に参加している施設の理事長、施設長には、外国人採用の準備を進めるように話しています。

 カテゴリーAの法人も同様です。

 体力のあるうちに情報を収集し、準備をしてください。

 計画を進めておいて、日本人が予定通り採用できたなら、保留(サスペンド)にすればいいのです。

 準備をせずに、日本人の新卒が全く採用できなくなったという事態にだけは陥らないでください。

 今年度の計画で必ず進めてくださいね。

(泉田照雄)

※関連記事

◆2017年6月24日、東京で人材確保の取り組みについての情報交換会を開催します。独自の取り組みもそろそろ限界かもしれません。情報交換から何かしら状況改善のヒントをつかめればという思いから開催します。

2018年4月25日

♦毎週水曜日掲載『全国高齢者ケア研究会先進事例レポート 認知症ケース第70回 前頭側頭葉型認知症の症状が出ていた方が落ち着きはじめた事例(愛媛県東温市特別養護老人ホームガリラヤ荘)』

全国高齢者ケア研究会に参加する各施設では、トータルケアに取り組み、先進的なケアを行っています。
 このブログでは、各施設での実践事例を「全国高齢者ケア研究会先進事例レポート」として紹介しています。
 毎週水曜日掲載です。
 今回は愛媛県東温市特別養護老人ホームガリラヤ荘からのレポートです。前頭側頭葉型認知症の方が以前は夜間眠れずに不穏な行動が見られていたが少しづつ穏やかに生活することができつつあるようになったケースです。
 ケース検討は基本的にICF(国際生活機能分類、International Classification of Functioning,Disability and Health)の考え方をベースに、BPSD治療アルゴリズム(「かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン第2版」所収)に沿って行っています。
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♦基本情報
氏名:70様
年齢:86歳
性別:女性
身長:146㎝
体重:40.1kg
介護度:3
既往歴:高血圧症 脳梗塞後遺症
内服状況:リピドール錠5mg(高脂血症)
      マグミット錠330㎎(下剤)
      ツムラ抑肝散エキス顆粒
      クロピトグレル錠25㎎(抗血小板剤)
      ジャヌビア錠50㎎(血糖コントロール)
      ノルバスク錠5mg(降圧剤)
      メマリー錠5mg(物忘れなどの症状を和らげる。)
      メマリー錠10mg(物忘れなどの症状を和らげる。)
      リスパダール内用液1mg(不安や緊張等精神症状を改善する。)

♦課題
3月上旬から夜間不眠が目立つようになり、夜間に高笑いをしたり、コップをなげたりすることがあった。また、日中も他の利用者の手を引いて立たせようとするなど危険な行為が見られはじめた。

♦経過
平成28年8月、ショート利用開始。利用開始後から居室からリビングへ出たり、リビングから廊下へ出たりすることを頻回に繰り返すことがあった。平成29年11月、泣きながら廊下を往復することもあり、神経内科医師に相談したところ、リスパダールを開始。平成29年12月頃、廊下を往復することはなくなったが平成30年2月、リスパダールを減らしたいとの医師の意向もありメマリーを増量することとなった。平成30年3月に夜間に高笑いをしたり、コップを投げつけたりする行動が見られ、日中も他の利用者の方の手を引いて立たせる行為も見られはじめた。

要因を分析し改善にあたるために、カンファレンスを開き検討することとした。
  「v24.jpg」をダウンロード
  V24
♦BPSDの要因分析
➀ メマリーを増量したために副作用である攻撃性や激越により上記の不穏な行動が見られるようになったのではない
  かと考えました。
② 高血圧病の既往があるため、朝食後に血圧の変動があるのではないかと仮説を立てました。
③ 認知症カンファレンスを実施し食行動の異常は見られなかったものの廊下を何回も往復するという常同行動が見ら
  れたために前頭側頭葉型認知症の可能性も考えてケアの方法を検討しました。

♦実施したケア
➀ メマリーとリスパダールの調整を医師に相談することとしました。
② 血圧測定を実施し血圧の変動とご本人の行動との関係を調べることにしました。
③ 前頭側頭葉型認知症ではないかということで集中できる代替行動の提供を含めた日課の確立を考えました。日課
  は午前中と午後、夕食後から20時頃に就寝するまでのものと分けて検討し、特に就寝前は一番落ち着いて取り組
  めるものを入れたいと考えました。日課の内容はご家族からの情報や生活歴の記録から検討し、お好きだったDV
  Dをみていただくこと、計算ドリル、タオルたたみなどの作業、塗り絵、プランターの水やりなどを実施してみました。

♦結果
➀ 医師に相談した結果、メマリーについては量はそのままとのことでしたが、落ち着いていれば今後減量を考えてい
  くとのことでした。リスパダールについては服用時間を変更することとなりました。
  服薬については今後も相談を継続する予定です。
② 血圧に大きな変動はなく、血圧の変動と行動との関連性は薄いと考えました。
③ 日によって日課に取り組む姿勢は違うものの、塗り絵は比較的集中できることができました。プランターの水やりを
  喜んでしたり、タオルたたみを集中して取り組んだりする姿も見られました。ドリルについては最初は小学校低学年
  のものをしていただきましたが難しい様子でしたのでさらに簡単なドリルに替えるも、集中して取り組むことが難しい
  様子は変わりは見られませんでした。お好きなDVDも最初は喜んで見られるものの、持続して観ることは難しい様子
  でした。
 
 これらの日課に取り組むことで総じて以前よりは穏やかに過ごすことが出来る時間はやや増えたのではないかと思い
 ます。

 今回は前頭側頭葉型認知症との仮説を立てて本人が興味を持って取り組める代替行動の提供を含めて日課の確立
 に努めることで穏やかに過ごすことができないかアプロ-チしていきました。
 今後の課題は多いながらも日課の内容を検討するなど継続して取り組んでいこうと考えています。
 
 前頭側頭葉系型認知症を正しく理解してケアにあたることや、その方の生活歴を良く理解してケアにあたることの大
 切さも改めて感じました。
 今後も70様が穏やかに生活することができるように、多職種連携のもとにケアを検討し、実施していきたいと考えてい
 ます。

                                 (愛媛県東温市特別養老人ホームガリラヤ荘 介護主任 大谷裕基)

 次回は5月2日(水)足寄町者社会福祉協議会さんです。宜しくお願い致します。
 

2018年4月23日

毎週月曜日掲載◆「ハピネスオブライフ~暮らしの楽しみを求めて~」第244回「特養・デイ 皆で家庭菜園♪」(特別養護老人ホーム グリーンハイム荒川・東京都荒川区)

全国高齢者ケア研究会では、「ハピネス オブ ライフ (HOL=Happiness of life)」をケアの目的の一つとして提案しています。

利用者の笑顔のある暮らし、喜びを感じられる毎日を「積極的に」つくりだすケアのことです。

 入居者の痛みや苦しみをやわらげおだやかに暮らしていただくことをめざす「平穏ケア」と「ハピネス オブ ライフ (HOL=Happiness of life)」が、ケアの目的だと考えています。
 毎週月曜日に全国高齢者ケア研究会のメンバーで行われている「ハピネス オブ ライフ (HOL=Happiness of life)」の取り組みを紹介していきます。
各施設は「ハピネス オブ ライフ (HOL=Happiness of life)」を目標に、お年寄りが、「穏やかでそして笑顔で」暮らしていただけるように取り組んでいます。

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ここ数年、園芸を行っていました。
今年は、園芸部も発足し、芝生の一部を開墾して、本格的に菜園を行っていきます。
めざせ、自給自足!!!
先日は、プランターや一部の畑への植え付けをデイサービスのご利用者と行ないました。
陽気も良かったので、日向ぼっこをしながら、皆で行いました。
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「実家が農家だったのよ」「昔は家でトマトを作ったわ」などと色んな話しをしながら行ないました。皆さん、楽しそうでした。
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皆さん、とびっきりの笑顔を見せてくれました♪
いや~~~、やっぱり介護はいいですね♪
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土を実際に触ると、楽しそうにやって下さいました。
実際に、やられていたんでしょうね。
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近い内に、特養のご利用者と畑にも野菜の苗を植える予定です。
欲張って、色んな苗を用意してあります。
次は、さくらの郷さんです。宜しくお願いします。
(特別養護老人ホーム グリーンハイム荒川  渡邉 秀雄)
※関連記事

2018年4月22日

◆毎週月曜日掲載「ハピネスオブライフ~暮らしの楽しみを求めて~」第243回[一緒に参加!!託児所運動会!!」(特別養護老人ホーム鈴鳴荘・大分県国東市)

全国高齢者ケア研究会では、「ハピネス オブ ライフ(HOL=Happiness of life)」をケアの目的の一つとして提案しています。  

 利用者の笑顔のある暮らし、喜びを感じられる毎日を「積極的に」つくりだすケアのことです。

   全国高齢者ケア研究会では、入居者の痛みや苦しみをやわらげおだやかに暮らしていただくことをめざす「平穏ケア」と「ハピネス オブ ライフ(HOL=Happiness of life)」が、ケアの目的だと考えています。

 毎週月曜日に全国高齢者ケア研究会のメンバーで行われている「ハピネス オブ ライフ(HOL=Happiness of life)」の取り組みを紹介していきます。   

 各施設は「ハピネス オブ ライフ(HOL=Happiness of life)」を目標に、お年寄りが、「穏やかでそして笑顔で」暮らしていただけるよう取り組んでいます。

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特別養護老人ホーム鈴鳴荘には社内託児所があります。

託児所の運動会を毎年行っていますが、子供の人数が多くなってきたこともあり、今では朝来サポートセンター鈴鳴荘の隣にある元小学校の体育館で行っています。

子供たちの愛らしい姿に、ご利用者も目を細めて見学しますhappy02

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職員の子供との触れ合いもconfident

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お兄ちゃんお姉ちゃんの応援に来た赤ちゃんlovely

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ご利用者も競技にに参加sweat01

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大円団happy01

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託児所の子供たちにはいつも助けられています。

子供たちのかかわりがご利用者を笑顔にしてくれますhappy02

これからも社内託児所ならではの関わりを持って、ご利用者にHOLを体験していただきたいと思いますsign03

次回はグリーンハイム荒川さんです。よろしくお願いします。

(特別養護老人ホーム 鈴鳴荘  藤原広人)

※関連記事

◆毎週月曜日連載『ハピネスオブライフ~暮らしの楽しみを求めて~』第242回「中年ウエイター登場」北海道美瑛町 特別養護老人ホーム美瑛慈光園

◆もうすぐ世界遺産! 奄美大島、マングローブのトンネルをカヌーで抜ける。

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マングローブのトンネル。

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展望台から見たマングローブの森。

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 来年夏の世界遺産登録を目指している奄美大島のマングローブの森でカヌーをしてきました。

 水路は血管のように伸びたマングローブの枝でおおわれ、トンネルになっています。

 葉と葉の隙間から太陽の光が漏れてきています。

 カヌーを漕ぐ手を休めて、波のない静かな水の上に浮かんでいると、森の奥から鳥のさえずりが聞こえてきます。

 ジャングルを抜けて大きな川に出ると、カヌーは水の上を滑るように進みます。

 空は青く、雲一つありませんでした。

 おだやかな風が頬を撫でていきます。

 自然の中にいると心がなごみます。

 あたたかくなってきたので、そろそろ釣りに出かけようかなと思っています。

(泉田照雄)

※関連記事

◆世界遺産宮島から その1 カヌーで世界遺産厳島神社へお参り

2018年4月21日

◆ほぼ毎週水曜日掲載 今週の本&DVD デイサービス、総合事業、予防事業のリーダー必読の特集。総合事業、予防事業のキーワードはフレイル、ヘルスリテラシー、ポピュレーションアプローチ 『明日の友 232 特集 人生100年時代のフレイル予防』 婦人の友社

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人生100年時代のフレイル予防 『明日の友 232』 婦人の友社

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 総合事業、介護予防事業のキーワードは、フレイル、ヘルスリテラシー、サルコペニア、コグニサイズ、ポピュレーションアプローチ(対立概念としてのハイリスクアプローチも含むので、アプローチ手法の適切な選択というニュアンスかな)です。

 横文字ばっかりで、覚えづらいすね。

 フレイルとは虚弱という意味です。

 歳をとってちょっと体が弱ってきたというニュアンスですかね。

 フレイルには体の虚弱、社会性の虚弱、心&認知の虚弱などがあります。

 体の虚弱の中には、ロコモティブシンドロームやサルコペニア(筋肉量の低下)などがあります。

 介護予防や総合事業の基本は「フレイル対策」です。

 「明日の友232号」ではフレイルの基本がわかりやすく紹介されています。

 「フレイルチェック」「10食品群チェックシート」は、総合事業ではぜひプログラムの中に入れたいものです。

 総合事業で地域住民のヘルスリテラシーを上げるためのプログラムづくりのヒントになります。

 総合事業やデイサービスの管理者の方は必読です。

 レベルアップをしたいリーダー以上の方は読むと勉強になります。 

(泉田照雄)

※関連記事

◆住民参加型地域包括ケアの取り組み ~鷹栖町フィットネス倶楽部コレカラ~

2018年4月20日

◆毎月20日掲載 第184回 『高齢者のためのおいしいソフト食』 「鶏肉のくわ焼き・栂尾煮」 特別養護老人ホーム 鈴鳴荘 大分県国東市

menu

・ 玄米ミキサー粥

・ 鶏肉のくわ焼き

・ 栂尾煮

・ 青梗菜とカニカマの和え物

・ 味噌汁(大根)


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鶏肉のくわ焼き

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-材料-(1人分)

鶏もも肉          60g

濃口醤油         3.5g

みりん           3g

砂糖            1g

酒              3.5g

ごま油           0.1g

出し汁           30g

ソフティアG        0.6g

人参            10g

ふき            10g


-作り方-

① 鶏もも肉は小さく切ってから濃口醤油、みりん、砂糖、酒、ごま油の調味料に10分間ほど漬けておく。

② ①の鶏肉を焼き、粗熱が取れてからだし汁とミキサーにかける。

③ ミキサーにかけた鶏肉を鍋に入れて火にかけ、ソフティアGも入れて85℃以上になるように撹拌しながら加熱する。

④ ③を流し缶に入れて冷やし固める。

⑤ 固まった鶏肉を切り分けて天板に並べ、バーナーで焼き目を付ける。

⑥ 鶏肉を漬けていた調味料を小鍋に入れて沸騰させ、ソフティアSでとろみをつけてあんを作る。

⑦ お皿に鶏肉と添えの人参、ふきを盛り付けて、⑥のあんをかける。


ワンポイント

つけ汁が少なく、あんに出来ない時はだし汁を足して味を調整して増やしています。



栂尾煮(とがのおに)

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-材料-(1人分)

さつまいも         30g

くちなし(乾)        0.01g

砂糖             4g

塩              少々


-作り方-

① さつま芋は輪切りにしてくちなしと砂糖と塩と一緒に茹でる。

② やわらかく煮た①をミキサーにかける。

③ ②の重量を計り、1%のソフティアGを入れて85℃以上になるように加熱し、流し缶に流し入れて冷やし固める。

④ 切り分けてお皿に盛り付ける。


ワンポイント

さつま芋に味は付けているけれど、食べやすいように砂糖を入れて作ったあんをかけています。(分量外)


特別養護老人ホーム 鈴鳴荘   栄養課  榎田 真弓

2018年4月19日

◆もうすぐ200回! 世界一のソフト食を提供する大分県国東市鈴鳴荘による連載 『高齢者のためのおいしいソフト食』 。明日、掲載です。ぜひ読んでください。

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 世界一のソフト食を提供している大分県国東市鈴鳴荘による連載 『高齢者のためのおいしいソフト食』がもうすぐ200回を迎えます。

 この記事には外国の方からたくさんのコメントがよせられました。

 ピンタレストのようなもので紹介されたのでしょうね。

 毎回、工夫しているなと驚かされます。

 明日、掲載されます。

 栄養部門の方は、ぜひ読んでくださいね。

(泉田照雄)

 

2018年4月18日

◆毎週水曜日掲載『全国高齢者ケア研究会先進事例レポート』認知症ケース第69回 つば吐きが薬剤性の味覚障害により起こっており、薬を変えたことで改善したケース(北海道 鷹栖町 小規模多機能ホーム鷹栖なごみの家

全国高齢者ケア研究会に参加する各施設では、トータルケアに取り組み、先進的なケアを行っています。
 このブログでは、各施設での実践事例を「全国高齢者ケア研究会先進事例レポート」として紹介しています。
 毎週水曜日掲載です。
 今回は北海道鷹栖町小規模多機能ホーム鷹栖なごみの家からのレポートです。
 つば吐きの原因が薬剤性の味覚障害によるもので、薬を変更することでつば吐きが軽減したケースです。
 ケース検討は基本的にICF(国際生活機能分類、International Classification of Functioning,Disability and Health)の考え方をベースに、BPSD治療アルゴリズム(「かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン第2版」所収)に沿って行っています。
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◆基本情報
 69さん 97歳 女性 身長 136cm 体重 38.7kg 要介護3


◆既往歴
 
アルツハイマー型認知症 慢性心不全(大動脈閉鎖不全症による) 骨粗鬆症 

自律神経失調症 逆流性食道炎


◆服薬状況
 
ジラゼプ塩酸塩錠50mg 朝夕

 ハーフジゴキシンKY0.125mg 朝

 リマプロシトアルファデスク錠5 朝夕

 イルソグラジンマレイン塩酸錠2mg 朝夕

 カルボシステイン錠500mg 朝夕

 ラフチジン錠5 朝

◆課題
 つば吐き。食前・食後時間帯問わず出す。口の中、舌をぬぐうようにしてつばを出すこともある。トイレでもトイレットペーパーにつばを出すこともある

◆経過

 H296月より利用開始。

 以前逆流性食道炎と診断を受けたことがあると家族から話はあったが、食事量低下しており、年齢も考慮し、好きな物を多く食べてもらえるよう、ご家族、医師と相談の上、逆流性食道炎食にはせず、常食のソフト食を提示。

 味覚の減退により食事量の低下があると仮設し、ソフト食を濃い味付けで提示し、食事量(5割程度→ほぼ全量摂取)水分量がアップ(1000cc1300cc)した。

 利用開始当初、口の中の残渣物やつばをティッシュに吐き出すことはあったが、ハンカチ、洋服、素手、床、洗面台、トイレ、浴槽内でもつばを吐き出すことが増えてきた。

 泡状のつばの時もあり、口腔ケア後、うがい後でもつばを出しており、常に洋服は濡れている状態となる。

 つば吐きの要因分析のためカンファレンスを開く。

「v24.jpg」をダウンロード

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◆要因

  ①逆流性食道炎の影響によりつば吐きにつながっている。

  ②薬剤性の味覚障害

 

◆実施したケア

  ①げっぷや嘔吐は見られてはいないが、逆流性食道炎の影響を一番に考え、逆流性食道炎食(油分少なめ)へ変更。

    →変更後もつば吐きや、つばの量に変化なし。

  ②薬剤性の味覚障害の可能性として、ジラゼプ塩酸塩錠・リマプロストアルファデスク錠に苦み、味覚異常、味覚障害の副作用あり。本人への聞き取りで「苦み」「口の中のざらざら感」がある事を確認する。

     医師に報告・相談。ジラゼプ塩酸塩錠・リマプロストアルファデスク錠から硝酸イソソルビドテープ40mgへ処方変更となる。

◆結果

 薬変更後2週間程でつば吐きが軽減。ティッシュでつばをぬぐう事や口腔ケア後のつば吐きは見られるが、つばの量は激減し衣類等がつばで濡れることはなくなりました。苦みに関しても聞かれず。食欲、食事摂取量も低下することがなく、よい結果となりました。

 今回の要因分析では、内服薬に関して小規模多機能事業所利用前から変更はなく、飲み続けていた薬だからと勝手に思い込み、「薬の副作用」の仮説は優先順位を低くしてしまっていました。

 また、本人への聞き取りも、コミュニケーション、意思疎通が多少困難なことから後手にまわってしまい、その分長く不快な思いをさせてしまいました。

 今後は、その症状がなくなるまで、諦めず総合的に要因を分析し、お年寄りがより健康で快適に生活できるように支え続けたいと思います。

(北海道鷹栖町小規模多機能ホーム鷹栖なごみの家 主任 林崎 美紀)

※次回は4月25日(水) 愛媛県 松山市 特養ガリラヤ荘さんです。
  よろしくお願いいたします。

◆毎週水曜日連載『全国高齢者ケア研究会先進事例レポート』認知症ケース第68回 により入院を繰り返していた方が継続して施設生活を送ることが出来るようになったケース(北海道 網走市 向陽ヶ丘レインボーハイツ)

◆かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン(第2版)が発表されました。

◆認知症カンファレンスシートがV24になりました。ダウンロードしてお使いください。
 

2018年4月17日

◆明日の『全国高齢者ケア研究会先進事例レポート』認知症ケース第69回 つば吐きが薬剤性の味覚障害により起こっており、薬を変えたことで改善したケースをぜひ読んでください。

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 明日の『全国高齢者ケア研究会先進事例レポート』認知症ケースでは、つば吐きが薬剤性の味覚障害により起こっており、薬を変えたことで改善したケースを紹介しています。

 とても参考になるので、ぜひ読んでください。

 日本大学医学部耳鼻咽喉科池田稔氏が2004年に発表された論文「味覚障害の原因」には、薬剤性の味覚障害は、「味覚障害の原因の第1位である。(中略)とくに高齢の症例ではその率が有意に高く、70歳以上では原因の35%を占める。したがって高齢化社会が進むなかで味覚障害の治療と予防を考える場合、薬剤性味覚障害はもっとも重要な問題の一つになる」としるされています。

 (泉田照雄)

2018年4月15日

◆研究会の30代、40代のみなさんへ 自分の部下がこんなふうになったらいいね。リーダー育成のゴール

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 最近、気になったことがあったので、係長以上によるリーダー育成について話します。

 リーダーによるサブリーダー育成についても当てはまる内容です。

 リーダー以上のスタッフの成長には3つのことが大切だと話してきました。

 1 情報収集

 2 自分が頼りにする人への相談、質問

 3 チームメンバーの育成

 本を読んだり、ブログを読んだり、研修会に参加したりといったことが情報収集に当たります。

 相談、質問については、自分が頼りにする人が必要です。

 出会いと縁をどう作るかがポイントです。運命の出会いや理想のお師匠さんの出現に期待してじっと待っていてもダメです。自分から行動することで出会いや縁が生まれます。

 運よく教えてくれる人に出会ったら、相手の善意や好意任せにするのではなく、自分の仕事ぶりや言動から、相手の善意や好意を引きだすことが大切です。

 理由は簡単です。

 いつも善意や好意に満ちあふれている人なんていないからです。

 身もふたもない話ですが、誰かに何かを教えてもらうには工夫が必要です。

 さて、今日書こうと思ったのは、チームメンバーの育成についてです。

 「チームメンバーの育成をしてますか」と質問したら、こう答えた人がいます。

 「基礎介護研修を何年もやっています。」

 別の人はこう答えました。

 「今年から上級介護研修をやっています。」

 「うちは研修会が多いので大丈夫です。」

 こんな人もいました。

 「最近はダブルチェックを時間をかけてやっています。」

 素晴らしいことですが、チームメンバーの育成には不十分です。

 とくに係長以上の人たちにとって大切なのは、「自ら進んでオーバーアチーブする人材を育てること」。

 オーバーアチーブというのは、現状よりもさらにパワーを出すことです。

 「こんなこと引き受けたら忙くなるな」と思う仕事を「お安い御用です」と進んでやってくれるスタッフを一人でもいいから育てることです。

 そんなスタッフがチームにいてくれたら、どんなに仕事が楽しいか? チーム運営がスムーズに進むか、ちょっと想像すればわかるはずです。

 係長ならリーダーに一人、課長なら係長に一人、部長なら課長に一人、施設長なら部長に一人。事業規模が大きな施設長なら部長に2〜3人。理事長なら施設長に一人。

 中心的なスタッフにオーバーアチーブをいとわない人が多いと、法人は活気に満ちあふれます。

 まずは数人でいいのです。

 積極的に仕事をやってくれる人=自ら進んでオーバーアチーブしてくれる人を、チーム内に作ることが、チームメンバー育成のゴールです。

 オーバーアチーブできる人材を育ててください。

 オーバーアチーブは、気持ちだけでうまくいきませんし、知識や技術でだけでもうまくいきません。

 両方が必要です。

 気持ちがある人には知識、技術、知恵を教え、知識や技術がある人には心を動かせるように働きかけましょう。

 オーバーアチーブできる人が育たないと、チームはいずれ衰退していきます。

 働きやすい職場、知識や技術を向上させる、やりがいのある職場ではなくなっていきます。

 いまいちど、自分自身のリーダー育成の目的を考え直してみてくださいね。

 今日はここまで!

 どうやってオーバーアチーブする人材を育てるのかについてはそのうちに書きます。

 お楽しみに。

(泉田照雄)

※関連記事

◆30代、40代の研究会のみなさんへ。器用貧乏と大器晩成。

2018年4月14日

◆冷やし中華を日本で最初に作った店 神田神保町 揚子江菜館の五目冷やし中華

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 東京は初夏のような気候がつづき、日本で最初に冷やし中華をつくった揚子江飯店で、今年初めて冷やし中華を食べました。

 事務所の近くにあります。

 おいしいですよ。

(泉田照雄)

※関連記事

◆日本で最初の冷やし中華! 揚子江菜舘の冷やし中華で涼をとる。

 

2018年4月13日

◆桜の丘でダブルチェック用の「微熱の要因分析」チェックシートを作成。

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 毎週行うダブルチェックで、問題点の要因の分析を行いますが、もれなくチェックできるように、介護課主任の村上くんがチェックシートを作りました。

 作成のきっかけは誰が要因分析をしてももれがないようにするため。

 重点カンファレンスや、ダブルチェックの際に使用しています。

(熊本県甲佐町 特別養護老人ホーム桜の丘 生活相談員 吉田めぐみ)

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 こんなふうに各施設であれこれ工夫をすることはとてもいいことです。

 全国高齢者ケア研究会はできるだけ多くの情報を公開しています。

 その情報をもとに研究会のメンバーのみなさんが様々な工夫を積み上げていくことで、ケアやシステムのレベルが上がって行きます。

 三重のさくらの郷の金谷くん、美瑛慈光園の安藤くん、鷹栖さつき苑の尾上くんたちは、重度化対応のアセスメントシートや服薬&既往歴の一覧シートを作ってくれました。

 ガリラヤ荘の高橋くんはダブルチェック報告シート、金谷くんは認知症カンファレンスシートを作ってくれています。

 介護の知識50も研究会に参加しているメンバーの力で年を重ねるごとに充実したものになっています。

 多くの人たちの努力が「トータルケア」を支えています。

 村上くんも桜の丘の皆さんと協力して、仲よく仕事を続けてくださいね。

 仲よくだヨ。

(泉田照雄)

※関連記事

◆「トータルケア」に取り組んでいるみなさんへ。ケアがレベルアップする条件について。

◆トータルケアの概要

2018年4月11日

◆毎週水曜日掲載『全国高齢者ケア研究会先進事例レポート』認知症ケース第68回 発熱により入院を繰り返していた方が継続して施設生活を送ることが出来るようになったケース(北海道 網走市 向陽ヶ丘レインボーハイツ)

 全国高齢者ケア研究会に参加する各施設では、トータルケアに取り組み、先進的なケアを行っています。
 このブログでは、各施設での実践事例を「全国高齢者ケア研究会先進事例レポート」として紹介しています。
 毎週水曜日掲載です。
 今回は北海道網走市向陽ヶ丘レインボーハイツからのレポートです。
 発熱により入院を繰り返していた方が施設で継続した生活を送れるようになったケースです。
 ケース検討は基本的にICF(国際生活機能分類、International Classification of Functioning,Disability and Health)の考え方をベースに、BPSD治療アルゴリズム(「かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン第2版」所収)に沿って行っています。
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◆基本情報
 68さん 87歳 女性 身長 150cm 体重 45.3kg 要介護5
◆既往歴
 アルツハイマー型認知症 帯状疱疹 第2腰椎圧迫骨折 尿路感染症
 左大腿部頸部骨折 基底上皮腫(左大腿部裏側)
◆服薬状況
 セチロ2T(下剤)
 酸化マグネシウム1.0g(下剤)

◆課題
 微熱が続いたり、急な発熱により日中の活気が低下。
 入退院を繰り返し徐々にADLが低下してきている。

◆経過
 平成22年入所当時は自力歩行もあり活動的で食事も自力摂取されていた。

 平成26年に転倒により左大腿部骨折により入院。退院後よりADLが低下し、そのころから週3~4回夕方になるとkt36.8~37.5程度の微熱が続いてみられたり、急に38.0以上の発熱でたりすることもあり、入院前よりも活気がなくなってきた。食事も介助が増え、食事量も低下。発熱により入院を繰り返している。

 入院中腎盂腎炎から敗血症を発症し、大きくADLが低下。一時は医師から施設には戻れないかもしれないとの事でしたが、家族の希望もあり退院。

 退院後、食事量も入院中より増え再入院なく経過されている。また、入院中に腎臓に結石があったとの事でしたが、積極的な治療はしておらず、そのままの状況。家族は発熱を繰り返すことで、また入院し施設での生活が送れなくなるのではないかと心配されている。

 発熱の要因分析のため、カンファレンスを開き検討。

「v24.pdf」をダウンロード
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◆仮説・要因分析
・尿路感染症により微熱が続いているのではないか?
 要因として失禁が多くパットが汚染されいる時間が多いことや、軟便傾向でパットに付着していることも多く、そこから尿路感染を起こしているのではないかと考えました。また、腎結石があるため、残尿が溜まり尿路感染を引き起こしているのはと考えました。
・水分不足による微熱
 夕方からの発熱が多く見られ、食事量も低下していることから水分不足も疑いました。

◆実施したケア
・失禁が特に多い午前にトイレ誘導の回数を増やし、トイレでの排尿を促しました。また、陰洗回数を増やし毎日3回(朝・昼・夕)に陰洗用の洗浄剤を使って行うようにしました。時間の取れる昼前の陰洗時には浴室で下半身だけシャワー浴を行い汚れをしっかり落とすようにしました。
・もともと便秘のため、ヨーグルト+オリゴ糖を食べてもらうようにしていましたが、そこから軟便になるのではいないかとのことで中止し、代わりにファイバーを摂ってもらうことにしました。
・夕方からの微熱が多いため夕方と就寝前に浸透率の良い経口補水液をのんでもらうことにしました。また、発熱時にも経口補水液を多めに飲んでもらうようにしました。
・腎結石について、かかりつけの医院の医師と泌尿器科の専門医師に今後の対応について相談することにしました。

◆結果
 午前のトイレ回数を増やすことで失禁することが少なくなり汚染されている時間も少なくなりました。また、陰洗回数を増やし、洗浄剤を使うことで以前よりも陰部の臭いなども軽減され清潔を保つことができるようになりまし。
 排便の方はヨーグルトを中止したことで軟便は見られなくなりましたが、今度は便秘になり現状は定期的にレシカルボン(座薬)を使って排便を促してる状況。今後の課題として対応していきたいと考えています。
 夕方からの微熱も週3~4回でていたものが、現在はでても週1~2回程度に落ち着いています。
 腎結石について泌尿器科の医師からは、入院してしっかり治療したほうがいいのではないかとの事でしたが、家族は入院してしまうと以前のようにADLが低下してしまい本人の状態が悪くなってしまうので、入院せずに施設で継続して生活して欲しいとの希望。

 医師・家族と相談し入院はせず定期的に通院し、残尿を取りながら排尿状態を確認していくことにしました。

 かかりつけの医師とも連携をとり、排尿の汚れが強くなってきた時や微熱が出始めたら、まずはかかりつけの医院に受診し補水の点滴を行って経過をみて、さらに微熱が続いたり高い発熱が出たときには、泌尿器科を受診し抗生剤の点滴や内服で治療する形をとることにしました。

 現在は微熱が出る時や排尿の汚れがみられることもありますが、リーダーのダブルチェックによる早期対応で早めに受診し点滴をしてもらうことで重症化せず、入院や食事量の低下もなく施設での継続した生活を送ることが出来ています。

 最近ではリーダーだけでなく、他の職員も微熱や尿汚れといった尿路感染の徴候に早めに気づき報告してくれて、早めの受診に繋がり重症化の予防に努めてくれています。

 家族も今まで入院を繰り返していたが、継続的に施設で元気に過ごせるようになってよかったと喜ばれています。

 今回のように病院との連携で、本人の状況に合わせ受診する事で重症化を防ぎ、施設で生活してほしいという家族の希望をかなえることができてよかったと思います。

(北海道網走市向陽ヶ丘レインボーハイツ 生活支援係 係長 田宮 匡史)

※次回は4月18日(水) 北海道 鷹栖町 なごみの家さんです。
  よろしくお願いします。

◆毎週水曜日連載『全国高齢者ケア研究会先進事例レポート』認知症ケース第67回 向精神薬の減量でADLが劇的に改善したケース (熊本県甲佐町 特別養護老人ホーム桜の丘)

◆かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン(第2版)が発表されました。

◆認知症カンファレンスシートがV24になりました。ダウンロードしてお使いください。 

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重度化に対応した新アセスメントシート「トータルケア・アセスメントシート」完成版V2

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